平成27年8月26(水)~28日(金)に東北大学(宮城県仙台市)において開催された平成27年全国高専フォーラムの3日目(28日(金))に男女共同参画に関するワークショップ「高専における女性教員の活躍躍進~女性の上位職登用を推進するためには~」を14高専及び長岡技術科学大学から計23名の参加を得て開催し、参加者を4つのグループに分けて、女性の上位職登用について議論しました。
機構の男女共同参画行動計画において、女性教職員の指導的地位への積極的な登用を掲げています。今回のワークショップでは、女性を管理職や上位職に登用する意義、登用にあたっての問題点や課題などを整理・明確化し、その解決策について議論することで、積極的登用への気運を高めるきっかけとし、女性教職員自身の意識向上を図ることを目的としました。
グループディスカッションの前に、富山高等専門学校 青山晶子教授(学生主事:管理職)から「自身の経験からキャリア形成過程で直面した課題や対応策について」と題し、富山高等専門学校初の女性教員として着任してから現在に至るまでの25年をたどりながら、話題提供を行っていただき、その後、4グループに分かれ、グループディスカッションを行いました。各グループでは、各校の現状や取組について活発に情報交換がなされ、管理職について具体的にイメージしやすいよう、責任ある立場を積み上げながら経験させること、女性教員が管理職に登用されるようになるまで働き続けられるよう、ニーズを把握し支援することが重要であるといったことが改めて確認されました。
本ワークショップを通して、研究力向上のみならず、女性の上位職登用のためにも、女性研究者がライフイベントと研究や校務を両立可能にする支援が重要であると再認識し、今後も女性研究者への支援ならびに全ての教職員が働きやすい職場環境の整備により一層努めていく所存です。
同日程で、オーガナイズドセッション「平成30年度 女子入学比率30%を達成するために!」を開催しました。このオーガナイズドセッションは、女子学生の入学比率を将来的には30%まで向上させるという目標のもと、今後の広報戦略や増加する女子学生への対応及びキャリア教育について考え、議論するものです。25国立高専、2国立大学、1高専、1企業から計43名の参加を得て、グループディスカッションを通して、活発に情報交換・議論が行われました。
男女共同参画推進モデル校4校による簡単な事例紹介や女子学生および女性教員が抱える具体的な問題や課題についての話題提供の後、6グループに分かれてグループディスカッションを行いました。各グループでの議論の結果、育成された女子学生を広報活動に関わらせることが女子学生自身にも広報にも有効であること、女性教員を身近なロールモデルとして示すことが重要であること等が共有されました。
本セッションを通して、女子中学生獲得、女子学生のキャリア教育、女性研究者の獲得及び裾野拡大が相互にリンクしていることが再確認され、女子学生の入学比率向上のためにも女子学生のキャリア教育のより一層の充実及び女性研究者の職場環境整備に努める所存です。