2021年12月20日、タイのプリンセスチュラポーン・サイエンスハイスクール(PCSHS)と我が国の協力10周年を記念した式典が開催されました。

PCSHSは、タイ国内に12校が設置されており、理数系の優れた生徒を育成する、全寮制の中高一貫教校です。国立高専機構とPCSHSは、2016年12月に包括的学術交流協定を結び、2018年には、PCSHS学生が国立高専に留学するためのタイ政府奨学金留学生制度が創設されました。本科5年と専攻科2年の7年間を高専で学ぶプログラムが、2018年4月から開始され、2023年度の第6期生まで約100名が学ぶ予定です。2021年度までは、八戸、仙台、茨城、長岡、明石、津山の6高専で、2022年度から、富山、阿南、高知、沖縄の4校を加えた10高専で、PCSHSからの留学生を受け入れます。
記念式典では、タイ王国教育省基礎教育局事務局長兼PCSHS運営委員長Dr. Amporn Pinasa、タイ王国教育大臣Miss. Trinuch Tianthong、在タイ日本国大使館 梨田和也大使、文部科学省科学技術・学術政策局 千原由幸局長による祝辞が述べられました。続いて、国立高専でのPCSHS留学生の活躍など、日本とPCSHSの10年間の実績が動画で紹介され、更に、2014年ノーベル物理学賞受賞の天野浩教授による特別講演が行われました。最後に、タイ王国教育副大臣Dr. Khunying Kalaya Sohonpanichによる感謝の言葉で締めくくられました。

谷口理事長は、記念式典に寄せたビデオメッセージで、「PCSHSの留学生の活躍は、日本の高専生にとっても大きな刺激となっています」と述べられ、加えて、「新型コロナウイルス感染拡大の影響から厳しい状況が続きますが、関係の皆様におかれましては、このような時期にも学生の学びを止めず、人々を幸福にするために社会の様々な課題を解決し、輝く未来を創設するエンジニア、つまりソーシャルドクターとして羽ばたくような学生の技能や能力の育成に、多大な努力を続けていることに感謝します。PCSHSとKOSEN(高専)が、今後もさらに協力関係を強化していくことを心から願います」と述べられました。
(参考)
以下のリンクでは、外部ウェブ(YouTube)による動画が再生されます。
記念式典(全体)
https://youtu.be/xFZIPZT87kw?t=3322
谷口理事長祝辞
https://youtu.be/xFZIPZT87kw?t=2328
高専に関する発表
https://youtu.be/xFZIPZT87kw?t=5009